■ スマートモビリティサービス 

交通分野においては、近年、自動運転車がクローズアップされていますが、EUでは、自動車視点からの自動運転化ではなく、自動車・鉄道・バス・バイク・自転車・歩行者の情報を連携して、最適な交通を実現する「統合システム構築」の観点が重視されています。

 

また、2000年代にパリで始まり、その後、ロンドンや欧州各都市に拡がった「数万台クラスの自転車シェアリングサービス」も、現在は、統合交通システムに組み込む形で次ステップが検討されています。

 

このように、各モビリティや移動者間の情報連携を行い、さらに信号や道路等インフラの情報も統合する事で、「地域全体として最適な移動を促す」アプリケーション提供やシステム開発が活発になっています。しかし国内では、この”統合”観点が薄く、様々な社会的・組織的要因がネックとなって、殆ど進展が見られません。

 

そこで、当社において、欧米の事例を参考に、自転車より移動距離を拡げられる電動アシスト自転車に着目した新しいレンタルモデルを計画してきました。この計画に沿って、以下のシステムを基に、電動アシスト自転車(パナソニック製など)のスマートレンタルサービスを展開しております。

 

展開地域向けニュースリリースはこちら

 

  • 電動アシスト自転車本体にBluetooth通信モジュールを搭載し、ユーザのスマホと連動した車両管理を実施。

 

  • 1時間や1日ごとに駐輪場へ返却する形態ではなく、1年以上の長期間レンタルで、自宅持ち帰り・自由に使える形態で提供(日常品化を重視)。

 

  • 1つの地域向けに100台前後で展開するため、その量産性を活かして、1年/1万円台の低価格でレンタル提供(世界最安値)。

 

  • 通信モジュールで計測するユーザの走行情報等に即したフィットネス管理、世界地図上での仮想旅行や交流、遠隔での車両保守管理機能などのアプリも配信

 

  • 将来的には、他企業様が提供する健康・交通系アプリ等とも連携した統合システムを構築。

 

世界的にも、自転車や電動アシスト自転車レンタルの単体黒字例はなかったのですが(パリ等でも同様)、本ビジネスモデルの構築によって、事業化開始3年目での累積投資回収を実現できました(単年度黒字は2年目に達成)。

 

■ 全体のシステム構成

 

■ 事業展開

第一弾の展開地域(福岡市)では、2015年3月から2017年度に掛けて、大学生向けにサービス提供してきました。

 

2016年からの第二弾では、電動アシスト自転車と他車両の情報統合システムに重点を置いたサービス展開を進めており、本事業ノウハウの海外移転を図っております。